旧国名・地名

戦国時代の令制国地図

日本戦国時代-令制国-旧国名 ※スマートフォンはタップせずに拡大表示できます

五畿七道(ごきしちどう)

古代日本の広域行政区分 日本戦国時代-令制国-旧国名 五畿七道

東山道 近江 - 美濃 - 飛騨 - 信濃 - 上野 - 下野 - 出羽(羽前 - 羽後) - 陸奥(岩代 - 磐城 - 陸前 - 陸中 - 陸奥)
北陸道 若狭 - 越前 - 加賀 - 能登 - 越中 - 越後 - 佐渡
東海道 伊賀 - 伊勢 - 志摩 - 尾張 - 三河 - 遠江 - 駿河 - 伊豆 - 甲斐 - 相模 - 武蔵 - 安房 - 上総 - 下総 - 常陸
畿内 大和 - 山城 - 摂津 - 河内 - 和泉
山陰道 丹波 - 丹後 - 但馬 - 因幡 - 伯耆 - 出雲 - 石見 - 隠岐
山陽道 播磨 - 美作 - 備前 - 備中 - 備後 - 安芸 - 周防 - 長門
南海道 紀伊 - 淡路 - 阿波 - 讃岐 - 伊予 - 土佐
西海道 筑前 - 筑後 - 豊前 - 豊後 - 肥前 - 肥後 - 日向 - 大隅 - 薩摩 - 壱岐 - 対馬
その他 蝦夷、琉球

 

令制国の歴史

7世紀頃、飛鳥朝廷の律令制に基づき全国を国・郡・里に区分し令制国が成立する。(古墳時代の豪族の支配圏に沿った区分けと考えられている)朝廷は各国に国司、郡司を派遣して統治させる。 奈良時代に一部の令制国で分立・統合が行われる。 平安時代以降、江戸時代まで68か国の区分となる(蝦夷・琉球を除く)。

鎌倉・室町時代は朝廷が各国へ守護を派遣して統治させ、南北朝時代は守護の権限が強化され守護大名が統治を行う。

戦国時代は朝廷の権力が弱まり各守護大名が独自に勢力圏を築いたため、令制国は行政区分としての役割が消滅、地理的区分として使われるようになる。

江戸時代、第3代将軍徳川家光の頃に幕藩体制が確立。幕府(中央)と設置した300の大名領 / 藩(地方)により国を統治。令制国は地域名称として使用される。

 

明治以降の都道府県の歴史

1868(明治元)年、明治政府が幕府の主要直轄地を10府(東京府、京都府、大阪府、神奈川府、奈良府、函館府、長崎府、新潟府、甲斐府、度会府)として設置。
その他直轄地を県とし、残り274の藩はそのまま大名が統治する。

1869年1月(明治元年12月)、東北の令制国を再編、陸奥と出羽が分割される。

陸奥 → 陸奥むつ陸前りくぜん陸中りくちゅう岩代いわしろ磐城いわき
出羽 → 羽前うぜん羽後うご

 

1869年7月25日(明治2年6月17日)、明治政府が版籍奉還を実施。藩が所有していた土地と人民は朝廷に返上され、旧藩主274名は天皇より知藩事に任命される。

藩も国の行政区画になったことで、政府直轄の府・県とともに府藩県三治制の地方統治が行われる。また明治2年の太政官布告により、東京・大阪・京都のみを府とし、残りの府は県に変更される。

明治2年7月、蝦夷地に開拓使を設置。8月に北海道へ改称し、道内11国と郡を新設する。これにより広域行政区分は五畿八道となる。

道内11国:
渡島おしま後志しりべし胆振いぶり石狩いしかり天塩てしお北見きたみ日高ひだか十勝とかち釧路くしろ根室ねむろ千島ちしま

※蝦夷地は室町時代に津軽安東氏の渡党が渡島半島の南端に渡り道南十二館を築き、アイヌと交流を行う。その後戦国時代に渡党の蠣崎氏(かきざきし)が勢力を拡大、安東氏から独立して豊臣秀吉から支配権を認められる。蠣崎氏は松前と改名、江戸時代には松前藩として渡島半島を治める。

 

1871年8月29日(明治4年7月14日)、明治政府が廃藩置県を実施、藩を廃止して中央集権化を進める。これにより全ての知藩事は失脚となり、東京より各県の長官として県令が派遣される。

廃藩置県により琉球王国を令制国化、鹿児島県に編入する。
1使(開拓使)3府(東京府・大阪府・京都府)302県となる。

1871年(明治4年)12月、第1次府県統合が行われ、北海道を除き3府72県となる。その後も府県統合は各地で進む。
北海道は館藩(旧松前藩)の旧領を除き開拓使の所管となる。

1872年(明治5年)、琉球王国を琉球藩として設置。その後清の反発があったため軍隊を派遣し廃藩置県を断行する。

1872年(明治5年)、北海道全域が開拓使の所管となる。

※明治6年1月1日(1873年1月1日)から新暦(グレゴリオ暦)を採用

1876年(明治9年)、第2次府県統合が行われる。北海道と沖縄を除き3府35県となる。その後各地で分県運動が起きる。

1879年(明治12年)、明治政府が清と交流を続ける琉球国王 尚泰を東京へ連行。琉球藩を廃止して沖縄県を設置する。

1882年(明治15年)、北海道の開拓使を廃止、函館県・札幌県・根室県の3県が設置される。

1886年(明治19年)、北海道3県が統廃合され、北海道庁が設置される。

1888年(明治21年)12月3日、分県運動により8県が復活、1庁3府43県(計47区分)となる。全国の統廃合が終了する。

 

1943年(昭和18年)、東京府から東京都へ変更。

1947年(昭和22年)、終戦後、地方自治法が施行され北海道庁から北海道へ変更。

1972年(昭和47年)、沖縄の本土復帰以降、現在の47都道府県(1都1道2府43県)となる。

※明治時代以降、都道府県が行政区分として使用されるが令制国は公的に廃止されず、その後も地域名称として各地に残る。